あああー、これ欲しい。
bk1だと予約特典で二冊分の値引きとブックマークのおまけつき。欲しい。池澤夏樹の著作を一冊も読んだ事がないのに欲しい。クンデラとか読んでみたい。
相変わらず、中身よりも外見に惹かれ易いです。いやしかし、ラインナップもいいしなあ。
◆本日の購入本
・「船を建てる(上)」鈴木志保/秋田書店
復刊してたー! 即購入。漫画です。初めてこの作品に出会ったのは高校生の時、妹が友人から借りてきたのを横取り読みしたのがきっかけで、えらく泣きました。でも意地っ張りで泣いているのを家族に見られたくないから、こっそり読んでこっそり泣いていたんだけど。
アシカの煙草とコーヒー(名前)を中心とした連作短編集で、一篇一篇は短いのに、簡潔な絵と科白、それとモノローグで引き込まれます。以前の版は四巻だったか五巻だったかそれすら覚えてないけれど、今回購入した上巻の最終話で、いつも泣くのを堪えて仕舞います。昔は泣いていたのですが、泣けなくなったのか泣かなくなったのか分かりません。それが少しだけ切ないです。
友人が明後日に迫った三十歳の誕生日祝いに、チーズケーキをプレゼントして呉れました。美味しかったなあ。嬉しかったなあ。彼女にいいことがありますように。
●本日の読書
・「お厚いのがお好き?」フジテレビ出版/扶桑社 ISBN:4-594-04202-3
深夜番組らしいですな。見たことはなかったのですが、帯を見て面白そうだったので、お盆の帰省の時に義弟から借りてきました。名前は有名だが殆どの人が読んだ事のない本を俎上に上げ、身近なものに例えてダイジェストで紹介する番組だそうです。読んでいたら大体の番組ビジュアルが想像出来ました。
うん、分かりやすかったです。また、取り上げられている本に興味も沸きました。サルトル、ニーチェ、モンテスキュー、福沢諭吉、アダム・スミス、プルースト……皆聞いたことのある名前ばかり、でも読んだ事はないでしょ。個人的には哲学書よりも小説の方が好きなので、「失われた時を求めて」「城」の二篇が良かったです。
ただこの本はあくまで本を読むきっかけを作るだけの本なので、鵜呑みにしてはいけないと思います。というのは、取り上げられた二十冊の中で唯一読んでいた「三国志演義」の回を読んで思ったのですが、確かにストーリーダイジェストは正しいのですが、要点の余りに一部のみを取り上げている点で、鵜呑みにする事の危うさを感じました。
と少し苦言を呈しはしますが、総じては面白かったです。有名な書籍の紹介に、こう云う切り口もあるのだなあと思いました。でかしたフジテレビ。ちょっと調べたら続編も出ているようですが、紹介されている本のラインナップによっては読んでみたいなあ。
●本日の読書
・「贋世捨人」車谷長吉/文春文庫
小説を書くと云うのはこんなに凄絶なもんなんか。因業な商売なのであろうか。相変わらず密度の高い文章である。あたしみたいにのうのうと生きている人間は、一生こんな濃度の文章を紡ぐ事は出来ないのであろう。
私(わたくし)小説書きとして立つまでの、著者の半生記。著者の小説は七割方読んでいるので、以前別の短編で読んだ話が随所に出てきて、それが時間の流れ順に整理されているので車谷長吉ファンとしては必携の一冊。
彼が友人の医者に言われた言葉、
「小説を書くと云うのは、風呂桶に釣り糸を垂れるような行為だと思う。君、続けたまえ」
と云うのが、やはり強く印象に残る言葉であった。
地球に生きる動物で、小説を書くなんて云う暇な行為が出来るのは人間だけであろうと思われる。知能と余裕があってこそ生まれる小説。極論、なくても生きていける。こういう無駄な(敢えて云う。あたし自身は小説を無駄なものとは思わないが、実際はそうであろうとも考える)ものを書く、書きたい、書かざるを得ないと云うのはやはり少しおかしかったり、必要に迫られた人間でないと出来ないのではないか。
今の日本に、そこまでの覚悟を決めて文章を書いている人がどれだけ居ることか。勿論、全ての人がそうあれとは思わないが、こう云う態度で文章に向かっている人が居ると云うこと、その事があたしの姿勢を正す。
◆本日の購入本
・「滴り落ちる時計たちの波紋」平野啓一郎/文春文庫
お盆なので子供を連れて嫁ぎ先へ帰省しました。そこで購入した本。平野啓一郎は「四月物語」以降なので久し振りだなあ。
アパートへ戻って来たら、新潮文庫、夏の百冊フェアのプレゼント、アロハブックカバーが届いていました。色は青色。一番欲しかった色なので良かったです。
◆本日の購入本
・「雪沼とその周辺」堀江敏幸/新潮文庫
・「頭の打ちどころが悪かった熊の話」安東みきえ/理論社
やっと出たよー「雪沼とその周辺」! もう随分と長い間待ちました。単行本で購入しちゃおうかとも思いました(買えよ)。しかし待って良かったのは、先に文庫で出版されている「いつか王子駅で」と表紙のデザインが揃っているところです。素敵。
そもそもその「いつか王子駅で」を先に読めっつー話なんだがな。
もう一冊の「頭の打ちどころが悪かった熊の話」は朝日新聞及び読売新聞、二紙の書評に取り上げられていた児童文学作品で、ユーモアとウイットに富んだ七つの短編を収録した作品。理論社なので版型はよりみちパン!セに似ているかな。表紙の熊の絵が可愛くないのだが味のある絵で好き。
●本日の読書
・「オトナ語の謎」糸井重里 編/新潮文庫
ほぼ日好きなんです。ええ昔から。
サラリーマン業界(業界?)で使われている言葉を、学生の僕らが使う日が来るなんて考えても見なかった。そんな特殊で不思議な言葉を「オトナ語」として紹介し、解説してある本、と紹介すると普通。でも読んでみるとこれが面白くて、ページをめくる手が止まらないんだわ。
・うちのエース……仕事の出来る若手社員
・うちのエースくん……仕事の出来ない若手社員(でも鳴り物入り入社)
・きんきんに……一両日中に。近い内に。
・ウインウインで……双方にとって利益の出る形で。
・かつかつの……ぎりぎりの。
・あっぷあっぷの……もう駄目。
はたから見るとオトナ語は奇妙で知ったかぶりっぽく見えるから、それを使っている人は格好悪く見えがちなんだけど、その奇妙な言葉でしか通じないニュアンスがあるのもまた真実。しかも使っていると自分が仕事の出来る人間になったような勘違いも出来るからなお不思議。侮り難し、オトナ語。……いや、実際は万人が判る言葉で説明出来る人の方が仕事が出来るんだと思うけどさ。
いち製造業従事者であり、サラリーマンの端くれでもある私は非常に影響を受けやすい人間ですので、知り合いの方々は今後ナチュラルにオトナ語を使いこなす私を見て、生温く笑ってやって下さいませ。